大谷 日本最速165キロ3連発!DH守護神が漫画みたいな初S
◇パ・リーグCSファイナルS第5戦 日本ハム7―4ソフトバンク(2016年10月16日 札幌D)
日本ハムは16日、レギュラーシーズン2位のソフトバンクに7―4で逆転勝ち。リーグ優勝による1勝のアドバンテージを加えて4勝2敗とし、4年ぶり7度目の日本シリーズ進出を決めた。3点リードの9回には「3番・DH」で先発していた大谷翔平投手(22)が救援。自身の持つプロ野球最速を更新する165キロを連発し、公式戦初セーブを挙げた。22日からの日本シリーズでは、セ・リーグ優勝の広島と対戦する。
誰もが目を、耳を疑った。3点リードし、あとアウト3つで日本シリーズ進出が決まる9回。大谷のDHが解除され、投手としてアナウンスされた。ベンチ前ではナインが列をつくり送り出す。超満員4万1138人の大歓声が、背番号11を包んだ。
「良い雰囲気でマウンドに上がれたので、良いパフォーマンスを出せた」。目を血走らせ、力を解き放つ。先頭・松田への初球に163キロでファウルを奪うと、スライダーで空振り三振。球場がどよめいたのは、続く吉村の初球だ。自身が持つプロ野球最速を1キロ更新する165キロで空振り。これには、相手ベンチの内川も思わず口をあんぐり。そして、再びスライダーで空振り三振。本多には、2球目に空振りを奪ったフォークが151キロを計測する。3球目、6球目にまたも165キロ。最後は高速フォークで遊ゴロに仕留めた。異次元の15球で、自身初セーブ。直球8球の平均球速は164・1キロだった。
漫画のようなストーリーは、2―4の4回の攻撃前に動きだした。ロッカールームに戻ると、厚沢ベンチコーチが登板の準備を告げにやって来た。大谷は自ら「行きましょうか?」と問いかけた。当初予定は第6戦での中継ぎ待機だったが、ここが勝負だと踏んだ。
その思いは栗山監督も同じ。「翔平が珍しくずっとこっちを見ていた。“チームのために勝ちましょうよ”って」。5回からブルペンで準備を始め、7回には捕手を座らせ本格投球。「DHで出ていたので、(アップなしで)直接キャッチボールをしても問題なかった」。通常はダッシュで体の切れを出すが、この日はベースランニングで補った。負ければ逆王手というアドレナリンと、自然な筋肉のほぐれが、規格外の剛球を呼んだ。
その姿は海の向こうの大投手とダブった。大谷も「好きな選手」に挙げるドジャースのエース左腕カーショーだ。ナ・リーグ地区シリーズで中3日で第4戦に先発し、さらに負ければ敗退の第5戦では、中1日で9回に救援し、チームをシリーズ突破に導いた。「中3日と中1日で投げて、そこで抑えるのも凄い」と感嘆していたが、カーショーに負けない大車輪の働き。1、2戦を視察したマリナーズのティム・キスナー国際スカウト部長は「二刀流でのメジャー挑戦も不可能ではない」と太鼓判を押した。
野手で先発しマウンドに立つのは、新人だった13年以来2度目。だが、今回は登板間隔は中3日で、その間は野手でも出場している。栗山監督は「こういうことは二度と起こらない。来年もない」と、一世一代の勝負手だったことも明かした。
その指揮官は「日本シリーズも無理をさせない」と言ったが、22日からの広島との日本シリーズで開幕投手を務める可能性はある。「マツダはきれいで好きな球場。ワクワクしている」と大谷。この男にしかできない二刀流で次は頂上決戦に臨む。
≪史上初先発野手S≫先発DHの大谷(日)が9回から救援し、公式戦を含め自身初となるセーブ。セーブが制定された74年以降、レギュラーシーズン、ポストシーズンを通じ先発野手の救援登板は、74年9月29日南海戦の高橋博士(日=先発一塁)、95年5月9日オリックス戦のデストラーデ(西=先発DH)、13年8月18日ソフトバンク戦の大谷自身(先発右翼)に次ぎ4度目になるが、セーブを記録するのは初めてだ。また、第1戦では先発勝利。プレーオフ、CSの同一ステージで先発勝利&セーブは、74年プレーオフの村田兆治(ロ)、13年ファイナルSの田中将大(楽)に次ぎ3人目となった。
≪13年に5番・右翼→中継ぎ≫大谷(日)が打者で先発し試合途中から投手として登板するのは、レギュラーシーズンの13年8月18日のソフトバンク戦以来2度目。その時は5番・右翼で先発し、4回には右前打を放った。8回表からは中継ぎとしてマウンドに上がると、1イニングを1安打無失点。その裏の4打席目で三振に倒れると、そのまま試合から退いた。
引用元:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161017-00000076-spnannex-base
スポンサー リンク
関連記事
-
【根尾昴】最速146キロ、スキーは全中優勝!逸材右腕が大阪桐蔭進学へ
万波と同じ2000年生まれの「ミレニアム世代」は逸材が他にもめじろ押しだ。 飛騨高山ボーイズ
-
渡部香生子が世界水泳で「金」 自身2個目のメダル獲得
水泳の世界選手権第15日は7日、ロシアのカザンで行われ、競泳女子200メートル平泳ぎ決勝で渡部香生子
-
米高校バスケ、女子の試合で両チーム総出の大乱闘 重処分が科される
米国のヤフースポーツは19日、女子の高校バスケットボールの試合で起こった激しい乱闘の様子を報じた。
-
虎、新守護神・マテオ獲得!呉昇桓の交渉打ち切りから3日で大筋合意
阪神が来季の新守護神候補としてリストアップしていた米大リーグ、パドレスのマルコス・マテオ投手(31)
-
【U-18W杯】日本、1点及ばず初優勝逃す 米国が大会3連覇
● 日本代表 1 - 2 米国代表 ○ <U-18 W杯決勝・甲子園> 第27回U-18ワ
-
【宇良】業師の宇良「とったり」で逆転勝ち!!
大相撲秋場所初日の10日、宇良が業師らしく「とったり」で逆転勝ち。正代の出足に土俵際まで下がったが、
-
【侍ジャパン】大谷、161キロ!6回零封10Kで韓国を手玉、初代王者へ白星発進!
◆プレミア12 ▽1次ラウンド・B組 日本5―0韓国(8日・札幌ドーム) 日本と台湾で初開催
-
白鵬が黒星スタート 部屋移転…気が散っていた
<大相撲秋場所>◇初日◇13日◇東京・両国国技館 史上最多記録を更新する36度目の優勝を目指
-
岡崎弾で勝利のレスター、首位守りクリスマスへ
15-16イングランド・プレミアリーグは19日、第17節の試合が行われ、レスター・シティ(Leice
-
日本ハム、4年ぶりパ制覇 大谷が15奪三振の快投
プロ野球パ・リーグの日本ハムは28日、西武プリンスドームで行われた西武戦に1-0で勝って4年ぶり7度
-
<CS速報>広島が乱打戦を制し25年ぶりの日本S進出決定!
セ・リーグのクライマックスシリーズ、ファイナルステージ第4戦が15日、マツダスタジアムで行われ広島
-
安美錦、アキレス腱断裂!「ボンっと音が」力士生命の危機
◆大相撲夏場所2日目 ○栃ノ心(つきひざ)安美錦●(9日・両国国技館) 現役関取最年長で西前
-
【大谷翔平】4番投手で「2桁三振&完封」は78年ぶり!!
5年目で初めての「4番投手」で臨んだ日本ラスト登板を、日本ハム大谷翔平投手(23)はひとりで投げ抜い
-
燕・山田、史上9人目「トリプルスリー」確実!チームは虎と0・5差
(セ・リーグ、ヤクルト6-0広島、21回戦、ヤクルト11勝10敗、6日、神宮)ヤクルト・山田哲人内野